スキー板 はじめてのインビス加工

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スキー板 はじめてのインビス加工

今回はスキー板インビス化の過程を掲載したいと思います。もちろん初めてインビス化に挑戦するので不備などあるかもしれませんが、生暖かく見守ってください。

インビス加工とは

メーカーでは専門のショップでの取り付け、取り外しを推奨していますが、自分で取り付け取り外しができるということはビンディングと板を自由に組み合わせて楽しむことができます。

通常のアルペンビンディング(ゲレンデ板)であれば、最初からビンディングと板は組み込んだ状態で販売されています。しかしTLTビンディングなどのツアービンディング(バックカントリースキー用)はビンディングと板は別売りにされており、取りつけは購入時に店舗で取りつけることが普通です。

では頻繁ではなくともツアー用ビンディングとアルペン用ビンディングを入れ替えて、一つの板を一挙両得に楽しむにはどうすればよいか。その答えがインビス加工です。

ビンディングの入れ替えを前提としない場合、板への組込みは基本的にはねじ(ドリルねじ、ビス)を使用します。

交換を用意にするため使うのがインビス。まずは穴を開けてインビズをスキー板に埋め込みます。そこに通常のボルトで固定。これで頻繁な入れ替えを行っても、ねじ穴がナメって埋め戻すなどの処理が必要なくなります。

インビス加工手順

今回実験台になるのは、大阪のとある小さなスキースノボショップで購入したROSSIGNOL EXPERIENCE 88 BSLT SKIS 2016。ビンディングなしの製品は国内に入ってきていないそうですが、このショップがツテで安く仕入れたそうです。
スキーマガジンのテスターからゴールドメダルを獲得したオールマウンテン系の板だそうな。滑るのが楽しみです。
ちなみにデザインを変更した継続モデルも出ているそうです。

スペックはこんな感じです。ねじは9.5mmの深さ、ドリル径は3.5mm。ドリル径はインビス加工を施すので参考にはなりません。

穴を開ける位置を決める

自分のブーツセンターを板のセンターに合わせるわけですが、今回はショップでポンチだけ打って貰っていたので省きます。
本来であればビンディングに対応したテンプレートを印刷後、自分のブーツソール長に合わせて板に貼る工程があります。TLTビンディングではこの工程を行う予定なので、どこかのタイミングで追記するかもしれません。

実はあとから気づいたのですが、295mmに合わせてインビス加工してしまいました。本当は293mm・・・凡ミス。

インビスを入れる穴開け

必要なものは6.3mmドリルビットとドライバードリル、あとはドリルストッパー。この6.3mmというのが曲者でなかなか販売していません。ここで文明の密林で検索。もしくは白馬ブルークリフと言う楽天ショップでも購入できるので安心してください。

板に対して垂直に。ドリルストッパーは念のため9.3mmくらいにしておきました。深さ9.5mmだとちょっと長すぎる気がしたので。

表面は樹脂系で硬いですが中身はウッドなので、表面が削れるとスッとドリルが入ります。ソールまで空けてしまわないか不安になりながら慎重に作業しています。

次に登場するのがこれ。TRUSCO タップハンドル6.5mm TH-6とタップハンドルの組み合わせて、6.3mmで空けた穴にインビスを入れるためのネジラインをひきます。

タップが穴より大きいので、板と垂直にねじ込みます。ハンドルを斜めにしてタップ切るとインビスも斜めになり、ねじも斜めに入れなくてはならなくなるので注意!

最後にバリを取って置きます。これで穴あけ加工は終了。

強度の高い接着剤であればなんでもいいとは思うのですが、使い慣れているエポキシパテを使用。木工ボンドや瞬間接着剤はやめてください。硬化する際に体積が変わらない接着剤が良いです。

2種類の溶剤を混ぜて合わせて空けた穴に突っ込みます。ついでにねじにも塗っておきます。

ねじの長さは9mm。9mmで下穴を空けなかったのは、インビスが板より内部に入っていないとビンディングと干渉するからです。

ナットを取りつけた5mmのボルトにインビスを装着。穴にねじ込んで行きます。(時計回り)
写真は一つですがナットは2つ使った方がいいかもしれません。

あとはレンチ時計回りに締めこんで固定、レンチを保持したままドライバでボルトを抜いていきます。(反時計まわり)

完成。乾燥に2~3日以上は置いた方がいいと思います。

ビンディングの取り付け

板とセットの開放値12ロシニョールビンディング。一体型が多い中でより軽量のセパレート式がよかったので、お店で純正品のこれを勧められて購入しました。なにより安かったのも理由です。

312g。

638g。合わせて956g。ブレーキ幅は90mmとなっています。

ロックタイトを一応用意しました。ボルトが緩みにくくなる液体です。頻繁に付け外しする場合は不要かもしれません。

皿ネジと低頭ネジを使います。ビンディングによって頭の形状を選ぶ場合があるので、その都度確認が必要ですがホームセンターがあれば問題なく手に入ります。

締めこんで行きます。微妙に入りにくいのはビスが斜めに入っているからでしょう。タップを真直ぐ切るのが難しいです。

完了しました!ちょっと仕上がりが雑な部分があったと思いますが、問題なく取りつけることができました。

ネジについて

このアルペンビンディングには以上のような種類のねじが使用されていました。皿と低頭が使い分けてあるので以外に種類が多いですね。

装着図

装着してみました!問題なく履けます。
ドライバーでの工作経験がある人ならできそうなインビス加工。加工さえしてしまえばあとは楽にビンディング交換ができるので、板を複数枚持っていて使い分ける人にはお勧め。
次はTLTビンディングの加工を行う予定です。

覚書

インビスを板にねじ込む際はねじ+ナット+ナット+インビスでねじ込むわけですが、ねじは六角の方がいいと思います。やっぱりプラスねじは力が伝わりにくいのと、疲れてくるとねじ穴をナメます。完全にナメると取り外しに苦労するので・・・。
あとはドリルなどに適した塩ビ管などを使えば、削りカス飛散防止、垂直出しに便利かもしれない。

 

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